


梨木香歩 著
岩波書店
ーーーーーーーーーー
『秘密の花園』の主人公はなぜ憎たらしく描かれたのか。『赤毛のアン』の作者モンゴメリは、グリン・ゲイブルスという場所に何を託したのか。児童文学の名作を読み解き、いぬいとみこ、石井桃子、村岡花子、ビアトリクス・ポターら先人たちの仕事の核心に迫っていく。物語の名手による初の児童文学エッセイ集。
ーーーーーーーーーー
Ⅰ 『秘密の花園』ノート
はじめに
一
二
三
四
おわりに――描かれなかった父親たち、受け継がれていくものと自分だけの庭
Ⅱ 物語の場所
「ほろびゆくもの」の行方――アリエッティの髪留め
木かげの家の小人たち
「深く関わっていける」資質
いとしのクレメンタイン、いとしのエリザベス
「赤毛のアン」の現在
ナチュラリストの描く森
うかつには読めない
ビアトリクス・ポターと湖水地方、そして「青い服のウサギ」
座談会 物語をめぐって(鶴見俊輔・別役実・梨木香歩)
物語のものがたり――あとがきにかえて
初出一覧
ーーーーーーーーーーー
2021/03/16・四六上製・164頁